ソフトバンクが逃げ切りに失敗し、手痛い逆転負けで5カードぶりの勝ち越しを逃した。ショッキングな敗戦の中でも、タカを照らした一筋の光は笹川吉康外野手(23)の豪快な一振りだった。
「ランナーをかえすことができる打球で良かった。とにかく自分のスイングをして大きい当たりを狙っていました」
3-3の同点で迎えた7回1死一塁の場面。代打で打席に立ち、カウント1-1からの3球目だ。左腕、山田の真ん中カットボールを一閃(いっせん)。打球速度179・8キロと、火の出るような一打は一、二塁間を一瞬で抜けていった。スタートを切っていた一塁走者の野村はホームに生還。一時勝ち越しの適時二塁打を放ち、二塁ベース上で両手をたたいた。
今季初めて1軍昇格した28日の同戦は「8番右翼」で先発出場。1点を追う7回2死二塁から同点適時打をマークし、チームの逆転勝ちに貢献した。この日はベンチスタートとなったが、終盤の好機で勝負強さを発揮。3月22日の広島とのオープン戦の最終戦で9回に守備で怠慢プレーを犯し、決定的だった開幕1軍を逃した男が、持ち味の打棒でひときわ存在感を示した。
チームは首位オリックスとの連戦を1勝1敗で終え、ゲーム差は2・5。後味の悪い形で4月戦線を戦い終えたが、ブレーク候補の背番号44に期待が膨らむ。



