<ソフトバンク2-0日本ハム>◇14日◇福岡ヤフードーム

 日本ハムがソフトバンク杉内に3試合連続の完封負けを喫した。5回には無死満塁の絶好のチャンスをつくりながら、期待の中田翔内野手(21)は空振り三振。続く鶴岡、金子誠のバットもことごとく空を切り、3者連続三振で無得点に終わった。その後も打線は杉内に手も足も出ず、わずか2安打に抑えられ完敗。チームは8月初めての3連敗で、貯金がなくなった。

 最大の攻略チャンスは、最悪の結果に終わった。それは中田自身が、一番よく分かっていた。「あの1球目でしょ?

 あんなんじゃダメですよ。あんなんばっかりしていたら使ってもらえなくなります」。バスまでの帰路、いつもより声のボリュームを上げ、強い反省の言葉で自分を責めた。

 5回だ。先頭の小谷野がチーム初安打となる二塁打を放つと、糸井、二岡が四球を選んで無死満塁。4月9日の対戦から22イニング「0」を並べられてきたソフトバンク杉内を、かつてなかったほど追い詰めた。だが初球、真ん中寄りの139キロ直球を簡単に見逃すと、最後は低めボール球の122キロチェンジアップに空振り三振を喫した。手をすべらせて飛んでいったバットが、むなしさを増幅させた。

 勝負は初球で決まっていた。2連続四球で走者を背負い、バッテリーは絶対にストライクがほしかった場面。しかし、カウントを取りに来た直球に、中田のバットは動かなかった。「真っすぐも変化球もすごい。すごいという言葉しか出ない」と話す杉内との対戦の中で、唯一とらえやすい球だった。梨田監督は「打ちにいってほしかった。積極的にいってほしかったね」と振り返った。相手は二塁での併殺を狙う守備隊形。外野も長打警戒で深めにポジションを取っており、併殺打や外野フライでも、1点が入っていた可能性は高い。福良ヘッド兼打撃コーチも「四球、四球できていたし、外野の守備も見たらね。いろいろ考えてやっていかないと」と、状況判断の面でも成長を促した。

 結局、後ろを打つ鶴岡、金子誠も連続三振で5回は無得点。6回以降は二塁すら踏ませてもらえなかった。杉内には屈辱の3試合連続完封負けで今季4戦全敗。チームは3連敗で、9日ぶりに貯金がなくなった。梨田監督の「5回だけが…。まんま(とやられた)というかね」の言葉が、ベンチ裏にむなしく響いた。【本間翼】

 [2010年8月15日10時43分

 紙面から]ソーシャルブックマーク