<日本ハム7-3中日>◇1日◇札幌ドーム

 日本ハム打線が3本塁打で、初勝利を目指したルーキーを強力に援護した。口火を切ったのは、大谷とバッテリーを組んだ鶴岡慎也捕手(32)。先制された直後の2回。逆転1号2ランを左中間スタンドへ運んだ。自身2年ぶりの1発に「打つ感触を忘れていた」と笑いを誘ったが、大きな援護となった。

 バットで勇気づけた後は、リードで引っぱった。「ストライク先行でテンポ良くいけたら、そんなに打たれない球」と、長所を引き出しながら5回まで支えた。一緒にお立ち台に上がり「勝ったので100点じゃないですか」と、後輩をたたえた女房役も、満点の仕事ぶりだった。

 同点に追いつかれた直後の3回には、アブレイユの豪快な一振りで勝ち越した。1死一、二塁から、中田に並ぶリーグトップの13号3ランを左翼スタンドに運んだ。27打席ぶりの打点に「自分でも、いいホームランだったと思う」と満足げに振り返った。

 とどめを刺したのは陽岱鋼だった。6回に左翼席最前列に突き刺した7号2ランがダメ押しになった。「いいピッチングをしていた」と、中堅からも頼もしく見ていた後輩を力強く後押し。「投手・大谷」の節目を、打線が3発の花火で彩った。【木下大輔】