<阪神8-1中日>◇30日◇甲子園

 阪神17年目のベテラン関本賢太郎内野手(34)が今季初打点を挙げた。甲子園にこだまする関本コールに迎えられ、7回2死二、三塁で打席に向かった。3ボール1ストライクから外角低めの球を打ち返した。中日の中堅大島がダイビングキャッチを試みるも、グラブのわずか手前で外野芝生に打球が弾んだ。二塁走者俊介まで本塁にかえり、2点適時打になった。リードを7点に広げた。今季29戦、25打席目で初打点をマークしたが「遅いくらいやな」と、冷静な一言だった。

 直後に3年ぶりの盗塁も決めた。藤井彰への4球目がワンバウンドになる瞬間を見逃さず、スタートを切っていた。「“ワンバン”もあり得るといつも考えている。おこぼれやけどな」と振り返った。

 8回の三塁守備へは、スタンドから拍手で送り出された。ベテランのバットからの得点。そしてグラウンドで躍動する姿。そんな瞬間を、虎党は待ちわびていたに違いない。