プレミア12王者の台湾が、開幕2連敗から息を吹き返した。日本に0-13のコールド負けを喫し、わずか14時間25分後にチェコ戦が開始。眠気を吹き飛ばす電光石火の攻撃で、14-0のコールド勝ちを収めた。
崖っぷちでメジャーリーガーが、アマチュア中心のチェコ相手に、なりふり構わぬ攻撃に出た。1番鄭宗哲が初球のセーフティーバントで出塁。1死後、3番フェアチャイルドも、再び初球セーフティーバントで好機拡大。続く元レッドソックスの張育成の打席で初球に重盗を決め、敵失で1点先制。さらに張が左前適時打で2点目を奪った。わずか9球の早業だった。
小技の後は大技だ。2回、フェアチャイルドが満塁本塁打を左翼席に突き刺した。「母の生まれた地のために活躍でき、とても光栄。昨晩は本塁打だと思った打球(山本から打ったポール際への大ファウル)のことばかり考えていた。朝になり勝利に貢献しようと集中した」。ナイター明けのデーゲーム。可能な限りの睡眠の後、大量のコーヒーを取り、気持ちを切り替えていた。4回にも鄭と重盗を決めるなど、2打数2安打4打点2四球3盗塁と打線をけん引した。
台湾は24年のプレミア12で初めて主要大会の世界一に輝き、空前の野球ブームが起こっている。大会記録を更新した8盗塁の今試合も、ファンが大挙し、4万522人の大歓声でホームのような雰囲気を醸した。米国生まれのフェアチャイルドは「信じられないエネルギーを与えてくれる」と感謝しながら、可能性が残った1次ラウンド突破で恩返しを狙う。【斎藤直樹】

