17年以来となる世界一奪回を目指すWBC米国代表が9日(日本時間10日)、米テキサス州ヒューストンのダイキンパークでメキシコを振り切った。
昨季サイ・ヤング賞の先発右腕ポール・スキーンズ投手(23=パイレーツ)が4回無失点7奪三振の快投を演じれば、主将アーロン・ジャッジ外野手(33=ヤンキース)が先制2ラン。投打の主役の活躍で無傷の3連勝を飾り、1次ラウンド突破へ大きく前進した。
ここまで2戦2勝同士の一戦。初の代表としてマウンドに上がったスキーンズの背中には、2年あまり在籍した空軍士官学校の後輩たちがスタンドから熱い視線を送っていた。「すばらしいこと。みんなが見てくれていて、後ろには国家が付いていてくれる」。愛国心を秘めた剛腕は、4回、60球を投げ、無失点7奪三振と快投。最速99・7マイル(約160・5キロ)の速球を武器に、メジャーリーガーが並ぶメキシコ打線に、付け入る隙を与えなかった。
初回、2回と先制機を逃した米国打線は、3回につながった。無死一塁から右翼へ2ランをたたき込み、均衡を破った。さらに、チーム最年少の7番ロマン・アンソニー外野手(21=レッドソックス)が右中間へ3ランを放ち、一挙5点をリード。スキーンズ降板後、2点差まで詰め寄られたものの、最後は救援陣が踏ん張り、逃げ切った。
このまま勝ち進んだ場合、現時点で準々決勝はウェブの登板が内定。決勝まで勝ち上がれば、スキーンズが侍ジャパンの前に立ちはだかる可能性も十分にある。「3月の野球がこんなにエキサイトなものだとはね」。主将ジャッジの弾んだ声に、米国の本気度がにじみ出ていた。

