世界一連覇の夢が破れた。侍ジャパンはベネズエラ代表に敗れ、準々決勝で敗退。準決勝で敗れた13年と17年の大会成績を下回る史上最速での敗退となった。23年10月に就任した井端弘和監督(50)は、敗戦翌朝に退任の意向を示した。後任は栗山英樹氏(64)工藤公康氏(62)松井秀喜氏(51)高橋由伸氏(50)らが候補に挙がるとみられ、日本野球機構(NPB)は選定作業を進めていく。
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世界の壁は分厚かった。侍ジャパンがベネズエラに力負けした。漫画のようなストーリーで世界一に輝いた23年大会から3年。準々決勝での敗退は第6回にして最速となった。井端監督は試合後会見で表情を変えずに振り返った。「(ベネズエラは)力のあるチームですし、最後まで気は抜かないようにやっていましたけど、非常に強かったなと思います」。頂点の夢はあっさりと立ち消えた。
1次ラウンドから不安視されていた投手陣の課題が露呈した。先発のエース山本は本調子とはいかずに4回2失点。この日の練習前に第2先発を託すことを伝えた隅田は2ランを被弾。沢村賞右腕の伊藤も3ランを浴びた。いずれも速球を痛打されての本塁打だった。伊藤は140キロ台と出力も低く、指揮官も「非常に直球に強い打者が多かった。ほとんどの日本人の投手が直球をはじき返された。すごく力があったと感じました」と力勝負が通用しなかった。
「2番佐藤」という秘策こそ、3回に適時二塁打を放ってズバッと当たるも、結果的には敗戦。かねて「この大会で辞める」との意向を口にしていた。敗戦の翌朝「結果が全てなので」と話し、侍のユニホームを脱ぐ意思が変わらないことを示した。後任選びは、井端監督就任時と同様に難航することは確実。前監督の栗山氏や、工藤氏、松井氏、高橋氏らが候補に挙がるとみられる。NPBは今後、慎重に選定作業を進めていくことになりそうだ。
今秋はアジアプロ野球チャンピオンシップ、来秋には28年のロサンゼルス五輪出場権を争うプレミア12が行われる。野球のビッグイベントはめじろ押しだ。24年のプレミア12は決勝で台湾に敗れた。6枠という限られた五輪の出場権獲得は容易なことではない。敗戦後の会見で、井端監督は「各国が力をつけているのかなと。今回負けましたけど、日本がさらに力をつけて、次回は勝ってほしいなと思います」とメッセージを送った。

