8月26日(日本時間27日)に米カリフォルニア州カーソンでボクシングのWBO世界スーパーウエルター級王座決定戦に臨む同級6位亀海喜寛(34=帝拳)が24日(同25日)、会場となるスタブハブ・センターで開かれた記者会見に出席した。

 世界的スーパースターの元4階級制覇王者ミゲル・コット(プエルトリコ)と拳を交える日本史上最大級のビッグマッチ。司会を務めたオスカー・デラホーヤ氏の紹介を受けてマイクの前に立つと、「偉大なチャンピオンのコットと戦えることは光栄です。またドネア、バレロなど偉大なチャンピオンが手にしたWBOのタイトルに挑めることも光栄です。全力で頑張ります。ありがとう、サンキュー、グラシアス」と笑顔で言葉を続けた。

 会見で着込んだのは、この試合のために作られた特製Tシャツ。イラストには心臓が描かれていた。これまでは技術力の高さから「マエストリート(スペイン語で小さな教授の意味)」というニックネームで通ってきたが、今回から愛称を変更。デラホーヤから言われ続けてきたという「Corazon deacero」にした。スペイン語で意味は「鉄のハート」。「ものすごく気に入っている。一番の売りはハートの強さなので」と歓迎した。

 米国を主戦場にするようになった11年以降、本格的にファイトスタイルを変更し、いまは技術力でうまさを押し出すより、折れない心と体力を武器にする。「鉄のハート」はぴったりのニックネームだった。

 それに合わせて制作されたTシャツは3人のビッグネームが関わる。心臓のイラストを描いてくれたのは著名なイラストレーターの寺田克也氏。さらに朱色で「CORAZON」と書かれた文字は、漫画家の高橋ツトム氏の手によるもの。「地雷震」「スカイハイ」などのヒット作がある高橋氏とはかねて親交があり、その高橋氏の紹介で寺田氏が関わってくれた。「オスカー(デラホーヤ)も含めて、3人のビッグネームが関わってくれて、本当にありがたいですね」と感謝は尽きなかった。