元東洋太平洋スーパーフライ級王者井上拓真(21=大橋)が、30日に東京・後楽園ホールで復帰戦に臨む。29日は都内で前日計量があり、リミットの53・5キロで一発クリアした。昨年末にバンタム級で世界初挑戦の予定だったが右拳をケガして中止となり、昨年9月以来約1年ぶりの試合となる。

 井上は落ち着いた表情で「2カ月間は左だけでスパーリングして強化できた。緊張もなくリラックスできている。試合が楽しみ」と話した。相手は世界に3度挑戦した日本スーパーフライ級2位久高寛之(32=仲里)。「勝つのは当然。左でコントロールしてしっかりKOしたい。チャンスがあればいつでも世界をやりたい」と気合が入る。兄尚弥が9月に米国で初の海外で世界戦を控え「メインを飾って勢いをつけたい」と先陣を切る。

 久高は200グラム下回る53・3キロで計量をクリアした。今回からリングネームの読みを「ひさだか」から「くだか」に変えた。「ルーツの沖縄ではくだかと読むので。いいきかっけになれば。意気込む若者が相手だが、ボクもKOしてまた上がっていきたい」とホープの壁になるつもりだ。