日本ボクシング連盟の吉森照夫専務理事が8日、都内で、山根明会長(78)辞任、同会長に関する告発状を提出した「日本ボクシングを再興する会」が同日、開いた会見を受けて会見を開いた。

 吉森専務理事は、山根会長が辞任に追い込まれた最大の要因は、過去に暴力団組長と関係があったことを認め「約50年前の話で若気の至り」と話したことだと断言した。「(辞任に追い込まれた要因で)1番、大きかったことは、反社会勢力との交流が非常に大きかった。世間の批判を浴び、小中学校、高校の父兄、指導者に悪い影響を与えることを招いたのが1番の理由」と語った。

 一方で、山根会長への弁護に終始した。「今の日本のボクシングは良いレベル…アジアで3、4…トップ5に入る。ジュニア、ユースボクシングの養成を地道に行い、子どもたちを通じ力を増加してきた結果、インドネシアでは団体優勝。井上尚弥選手もいて成果を挙げられた」などと、山根会長が育成年代の強化に尽力したことを強調した。

 さらに、同会長の出身の奈良県の選手に有利な判定を下すよう語っている、審判不正の問題、いわゆる“山根判定”についても「弁護かもしれないが、奈良を愛するあまり(ポイントが)同じくらいなら、奈良につけろと言う願望で、何人かの人が忖度(そんたく)したかもしれない…分からない」などと語った。【村上幸将】