王者井上浩樹(27=大橋)が初防衛に成功した。同級8位池田竜司(24=竹原&畑山)を5回34秒、レフェリーストップによるTKOで撃破。

2回に左ストレート、3回には右フックでダウンを奪い、5回開始から「1発狙いにいった。感触がありました」という強烈な左ストレートを連打。コーナーまでよろめかせたところで、レフェリーが試合を止めた。

いとこの世界王者兄弟、WBA・IBF世界バンタム級王者の尚弥、WBC世界同級暫定王者の拓真とフィジカル練習を一緒に取り組む。常に2人から刺激を受ける上、5月には尚弥が臨んだワールド・ボクシング・スーパーシリーズ準決勝のサポートで英遠征に同行。

スーパーライト級準決勝も視察し「同じ階級の世界戦を見て、届かないところではない」と触発された。井上は「いずれ世界を。気長に見て下さい」と笑顔。所属ジムの大橋会長は「(将来的な世界挑戦の)可能性はあるので、楽しみにしてください」と後押しを約束した。【藤中栄二】