ボクシングIBF世界スーパーライト級6位平岡アンディ(25=大橋)が2冠奪取に成功した。

日本ユース同級王者佐々木尽(21=八王子中屋)との日本、WBOアジア・パシフック同級級王座決定戦で拳を交え、11回1分58秒、TKO勝ちで新王者となった。7回に連打からの右フックでダウンを2度奪取。11回にダウンを追加したところで、レフェリーストップ勝ちとなった。

前日計量で佐々木が体重超過で失格。当日計量をクリアして試合成立した1戦だった。平岡は「試合する前からいろいろあり、僕は切り替えて試合に臨むようにした。父(のジャスティス・トレーナー)に40~50%の内容と言われそうなので(内容は)まあまあ。2年ぐらい待った王座をやっと取れた」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

平岡は10歳当時、TBS系列で放送されたバラエティー番組「さんまのスーパーからくりTV」に出演したアンディ少年で有名。ボクシングの素質を発揮できず、優しく生真面目な性格から「気弱なボクシング少年」としてお茶の間の人気を集めた。19年5月5日に放送されたTBS特番「明石家さんまの熱中少年グランプリ」では10年ぶりに紹介されて話題になった。

当時の番組に出演していたタレント関根勤が試合生配信されるひかりTV、dTVチャンネルの解説に入った。関根からは「アンディ少年はそこにいない。あの頃は気弱だったけど、立派な王者でした。今日、(明石家)さんまさんにメールします。今度は世界に向けて頑張ってください」と熱いエールを送られた。

約2年前から王座挑戦のチャンスを狙っていたが、強さゆえに対戦相手が決まらずに時間が経過。米プロモート大手トップランク社と契約を結び、世界ランキングにも入るなど実績を残してきたが「ここまで長かった。決まりそうで、決まれなかったから。周りの人も支えてくれたし、好きなスポーツなので」とトレーナーの父らのサポートに感謝。「もうひと踏ん張りして世界を目指したい」と強い決意を口にしていた。