プロボクシングWBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(31=BMB)が4月8日に東京・有明アリーナで臨む予定だったWBO世界同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)との3団体王座統一戦が延期となった。ゴンサレスがマイコプラズマ肺炎で来日不可能となったことが24日、発表された。4月8日は防衛戦に変更され、懸けられる王座は今後、調整される。

同日、出げいこ先の東京・練馬区の三迫ジムで公開練習に臨んだ寺地は23日夜にWBO王者の来日不可能の一報を受けたと明かした。「最初は残念な気持ちが出たが、切り替えるしかない。4団体統一という目標は持ったままいきたい」と率直な心境を口にした。挑戦者は、WBO世界ライトフライ級13位ヘラルド・サパタ(28=ニカラグア)か、WBA世界フライ級2位アンソニー・オラスクアガ(24=米国)に絞られ、ビザなど来日調整が整い次第、正式発表される。第1候補はゴンサレスと同じサウスポーのサパタになり、第2候補のオラスクアガとは昨年9月に米ロサンゼルスでスパーリングした経験もあるという。

試合まで約2週間での対戦相手変更となるものの、寺地は「(試合できることが)ありがたいですね。決められた相手とやってしっかり勝つだけ。どちらかと言えば(対策してきた)サウスポーの方がいいですが、決まった方とやるだけ」と平常心。父で所属ジムの寺地永会長(58)は「どちらになっても万全の対策ができると思う」と自信を示した。

この日の公開練習では高校5冠などの実績を誇るサウスポーのトップアマ荒竹一真(駒大2年)との3回のスパーリングを披露。強烈なボディーを打ち込み、コーナーに追い込むなど順調な調整ぶりをみせた。寺地は「スパーリングも調子がいいし、良い仕上がりになっている。自分のボクシングはブレずにできた。自分を信じて戦うだけです」と決意を新たにしていた。

同興行では寺地のほか、元WBC世界バンタム級王者でWBA世界同級2位の井上拓真(27=大橋)が同級3位リボリオ・ソリス(41=ベネズエラ)との同級王座決定戦とのダブル世界戦が組まれる。そして無敗の人気格闘家でボクシングに転向した那須川天心(24=帝拳)の日本スーパーバンタム級4位・与那覇勇気(32=真正)とのデビュー戦がセットされている。