プロボクシング元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が28日、都内のホテルで現役引退会見に臨んだ。

22年4月に臨んだ世界ミドル級最強と言われるゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのWBAスーパー、IBF世界同級王座統一戦での9回TKO負けから約1年間、去就について考え続けた村田に対し、試合のオファーが届いていたという。

所属ジムの本田明彦会長(75)は「負けた試合が評価され、ゴロフキン後にオファーがあった。数億円のオファーだった」と明かした。ゴロフキン戦後も村田の世界ランキングは4~5位に入っていた。

日本人には挑戦が難しい階級だったミドル級のトップで戦い続けた村田に向け、本田会長は「(日本人の)ファイトマネーを上げた功績は大きいね」と労った。

一方でゴロフキン戦前のコンディションについて「ひじとひざが完全に駄目だった。練習でも70%ぐらいしかできなかったと思う。最初から勝っても負けても(ゴロフキン戦が)最後だと。もう無理だと思っていた」とも振り返っていた。