元WWEスーパースターの“海賊王女”ことKAIRI(34)が7日、都内で記者会見を行い、自身の活動を今年9月末をもって、無期限で停止すると発表した。

厳かな雰囲気の中、着物で登場したKAIRIは「はっきりと今ここで具体的なことを口にすることは出来ないのですが、その新たな航海、決意の航海。私KAIRIは23年9月末をもちまして、活動を無期限休業とさせていただきたいと思います。前向きな決断ですので、ご安心ください」とあいさつ。「最後はスターダムのリングに上がれたらいいですけど、分からないですけど、生え抜きの子と試合をさせていただけたら」とうなずいた。

KAIRIは時折涙を浮かべながら、古巣のスターダムへの感謝、愛を口にした。その上で“新たな航海”について「私がやるからには、誰もやったことのないような、キャリアを歩んでみたい。私も34歳なので、何年も出来ると思っていない。だからこそ、誰も考えつかないような道を歩んでみたい」と無期限休業後の未来を描いた。

今回の決断のきっかけは、今年2月にIWGP女子王座から陥落したことだった。初代同王者だったKAIRIは、メルセデス・モネに敗れベルトを失った。「正直、IWGPのベルトに全てをかけていた。2月、その後、1カ月か、それくらいは、どうしたらいいか、分からないくらいに落ち込んでいました」と話し「引退も考えていた」と素直な思いを口にした。その上で「夫が『まだ出来るんじゃない? まだ試合を見たいと言ってくれる人がたくさんいるんじゃない? 今辞めると、後悔する』と言ってくれたことがありました」と家族にも支えられ、プロレスを続けてきた。

KAIRIは「宝城カイリ」としてスターダムで活躍後、17年6月からWWEと契約。「カイリ・セイン」のリングネームで活動し、第1回メイ・ヤング・クラシック・トーナメントで優勝。WWE傘下のNXTでは18年にシェイナ・ベイズラーからNXT女子王座を奪取した。19年4月にスマックダウンに昇格すると、アスカとのタッグ「ザ・カブキ・ウォリアーズ」を結成してWWE女子タッグ王座も奪取。年間最大の祭典レッスルマニアでも防衛戦に臨んだ。

コロナ禍の20年7月に日本に戻り、21年いっぱいでWWEとの契約を満了していた。その後、22年にスターダムに再参戦。同年11月には、新日本プロレス管轄のIWGP女子初代王者に輝いた。今月6日には、全日本プロレスにもサプライズ登場するなど、注目を集めてきた。