プロボクシングIBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲス(31=プエルトリコ)が現役引退を完全撤回した。

17日(日本時間18日)にロドリゲス自身がフェイスブックで引退の声明を発表していたが、一転、現役を続ける覚悟を自らのインスタグラムでつづった。「これは私の階級の王者全員に当てはまる。私たちは勝つことが分かっているファイトをやめて、王座を統一するつもりだ。注目を集めるために特別なことをしなけれならない階級にいる。王者同士の戦い以上に素晴らしいことはないだろう?」と他団体王者との統一戦に意欲を示した。

母国プエルトリコのメディア「プリメーラ・オラ」によると、ロドリゲスが指導を受けるジェイコブ・ナハル・トレーナーに現役を続行を伝えたという。ナハル・トレーナーによると、ロドリゲスはWBC世界同級王者アレハンドロ・サンティアゴ(27=メキシコ)との統一戦をIBFから認められたことで気持ちが落ち込み、勢いで引退表明をしてしまったとしている。現在はフェイスブックの引退表明は削除されている。

ロドリゲスは「私たちはファンが望むもの、最強と最強の戦いを提供するつもり。誰がもっとも強いのかをリング上で証明する必要がある」とインスタグラムにつづった。その上で「私の陣営は誰とでも交渉したり、外部からオファーを受けることにオープンだ。喜んで耳を傾ける。ビッグマッチに向けて準備ができていることを陣営に伝えてください。それともまだですか? 戦いを現実するにはみなさんと陣営の関心が必要です」と、WBA世界同級王者井上拓真(27=大橋)ら他団体王者たちに呼びかけていた。

ロドリゲスは19年5月、英グラスゴーで行われたワールド・ボクシング・スーパーシリーズのバンタム級準決勝で、当時のWBA世界同級正規王者井上尚弥(大橋)とWBA正規、IBF座を懸けて拳を交え、2回TKO負け。プロ初の黒星を喫していた。今年8月、米マイアミでIBF世界同級王座決定戦に出場し、メルビン・ロペス(ニカラグア)を下し、同王座に返り咲いていた。