大相撲名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)で2場所連続優勝を目指す横綱白鵬(32=宮城野)が30日、名古屋市緑区内の宿舎で朝稽古を行った。幕内石浦が首の不調を訴えたため、相撲は十両山口、幕下宝香鵬、序二段炎鵬と15番(2敗)とった。

 中でも見学者を喜ばせたのは、内弟子炎鵬との6番。当然全勝したが、デビューの先場所で序ノ口全勝優勝を飾った169センチ、95キロという小兵の攻めを楽しむように受け止めた。

 アマチュアで世界選手権軽量級2連覇の経験のある炎鵬は「前より立ち合いは少し当たれるようになったけど、まだ全然です。横綱に相手をしてもらうと、自分の力が1番わかります」。スピードが売り物の一つだが「横綱は反応がものすごく早くて…」と6番を笑顔で振り返った。

 白鵬は「(炎鵬は)今、体を作っている最中だけど、いいものを持っている。小兵ブームだけに(出世すれば)男前だし、人気も出るよ」。名古屋場所で注目を集める歴代最多通算勝利1047勝更新については「しっかり状態を整えていけば、自然と見えてくると思う」と話していた。