注目の結びの一番で、小結照ノ富士が、大関朝乃山を破って2連勝した。立ち合いすぐに左前まわしを取ると、強烈な引きつけで朝乃山の動きを止めた。前に出ながら、豪快な上手投げで勝負あり。朝乃山とは3場所連続の対戦で3連勝。大関復帰を目指す中で、勢いのつく白星となった。朝乃山は、今場所初黒星となった。
新大関の正代は、立ち合いでしっかりと当たって、霧馬山を受け止めた。左を差しながら前に出て、右をねじ込んで得意のもろ差しになると、霧馬山に何もさせずに寄り切った。
大関貴景勝は、若隆景の低い立ち合いをものともせずに、もろ手つきで攻めた。横に動く若隆景をじっくり見ながら、丁寧に対応。常に相手を体の正面に置きながら突いていき、突き出しで下して初日から2連勝。大関2連戦の若隆景は2連敗となった。
新関脇の隆の勝は、低い立ち合いから右を差して、寄り切りで阿武咲を下して初日を出した。三役復帰を果たした小結高安も、立ち合いでまっすぐ激しくぶつかって主導権をにぎると、おっつけやのど輪で輝を攻め立てて押し出して、初日を出した。
秋場所で新入幕ながら優勝争いを演じた西前頭4枚目翔猿は、埼玉栄高で同級生だった北勝富士と対戦。角界入り後、3度目の対戦で初勝利を狙ったが、突き落としに屈した。初日から2連敗となったが、ここから巻き返しを目指す。
再入幕の東前頭14枚目の千代の国、西前頭14枚目琴ノ若、東前頭17枚目の千代翔馬が、初日から2連勝と気を吐いている。
2日目の取組模様を写真で振り返ります。
幕内
照ノ富士 | ○ | 上手投げ | ● | 朝乃山 |
正代 | ○ | 寄り切り | ● | 霧馬山 |
貴景勝 | ○ | 突き出し | ● | 若隆景 |
★若隆景「消極的な相撲になってしまった。切り替えて明日からいきたい」
阿武咲 | ● | 寄り切り | ○ | 隆の勝 |
☆隆の勝「突き放していこうと思っていた中で、とっさに右を差せたのがよかった。今日は本当にいい相撲が取れた」
御嶽海 | ● | 突き落とし | ○ | 大栄翔 |
★御嶽海「攻めはいい。悪くないと思う」
妙義龍 | ● | 寄り切り | ○ | 隠岐の海 |
北勝富士 | ○ | 突き落とし | ● | 翔猿 |
☆北勝富士(埼玉栄高の同級生と幕内で初対戦)「高校の同級生なのでお互いに手の内も知っている。先に幕内、三役に上がっているので負けられないという気持ちだった」
★翔猿「元気ないですね。(調子は)そんなに悪くないけど。元気出していきます」
玉鷲 | ● | 突き出し | ○ | 琴勝峰 |
宝富士 | ○ | 寄り切り | ● | 栃ノ心 |
☆宝富士「止めないように動いて動いて攻めました」
照強 | ● | 叩き込み | ○ | 遠藤 |
碧山 | ● | 叩き込み | ○ | 徳勝龍 |
明生 | ● | 押し出し | ○ | 琴恵光 |
☆琴恵光「九州の方々が近くで観れない分、九州出身の自分たちが盛り上げられたらいいと思います」
魁聖 | ○ | 押し倒し | ● | 炎鵬 |
☆魁聖(立ち合い炎鵬の“八艘(はっそう)飛び”の奇襲に)「びっくりしましたね。あんな跳ぶとは思ってなかった。立ち合いから何かしてくるとは思ってなかったけど、あまり突っ込まなくてよかった。何とか勝ててよかった」
琴ノ若 | ○ | 押し出し | ● | 逸ノ城 |
千代の国 | ○ | 押し出し | ● | 天空海 |
★天空海(千代の国とは同学年で)「そういうところも勝ちたいというか、負けたくないというのがあった。それに1回も勝ったことがない相手だったので。先場所も(初日から)2連敗したので、ここからですね」
千代大龍 | ● | 押し出し | ○ | 志摩ノ海 |
☆志摩ノ海「番付も番付なので自分の相撲を取りきるだけ。それしか考えていない。本当にやるだけ」
千代翔馬 | ○ | 突き落とし | ● | 明瀬山 |
☆千代翔馬(2連勝も立ち合い変化に)「土俵に上がって一瞬考えてその流れで立ってしまった。物言いかと思ったが、軍配通りでよかった。(腰の)手術して1カ月なんで。稽古もあまりできない中、勝ててよかった」
十両
宇良 | ● | 押し倒し | ○ | 千代の海 |