元横綱大鵬の孫、西幕下筆頭納谷(20=大嶽)が、5勝目を挙げて来年初場所での新十両昇進を確実にした。

西十両12枚目貴源治(23=千賀ノ浦)に、立ち合い低くぶつかり左おっつけで上体を起こした。左四つを許すも、すかさず左腕を手繰って距離を取った。そのまま距離を取りながら突き押しで攻め、貴源治にも突き押しで粘られて顔を張られたがひるまず前へ。追い込んだ土俵際で左を差すと力いっぱい、寄り倒した。「捕まりかけたけど、嫌って前に出続けられた。気持ちと体が一緒に動いてくれた」と会心の相撲だった。

すでに勝ち越しを決めた状況での一番。「今日勝って(十両昇進を)確実にしたかった」と、気合十分だった。今場所は十両相手に3戦3勝するなどし「攻め続けられたら負けはしない。攻めに関しては、もともと自信がある。(この日は)捕まりかけたけど、嫌ったのは自信になる」と、さらに自信を重ねた。

十両との一番でのみ許される大銀杏(おおいちょう)姿も様になっており「気合は入りますよ」と話した。十両昇進なら、15日間大銀杏を結うことになる。「この新鮮な気持ちを忘れないように。上に上がってもダラっとした相撲を取らずにいきたい」を早くも関取としての自覚を口にした。