大相撲の井筒親方(37=元関脇豊ノ島)が19日、出身地の高知・宿毛市で東京五輪の聖火ランナーを務めた。聖火リレーは同日、高知県での初日を迎え、高知市の坂本龍馬像前からスタートし、井筒親方が最終ランナーとしてゴールした。約200メートルを走りきり「こういう経験はなかなかできることではないので、いい経験をさせてもらいました」と振り返った。

ゴール後は、トーチを持ったまま市長あいさつなどのセレブレーションがあったため「手がプルプル震えて、でも、持ち替えたら失礼だと思って…。白鵬関の太刀持ちをやらせてもらった現役時代を思い出しました。(重さは)一緒くらいかな」と苦笑いした。ユニホームは、元力士という体形の事情もあり、特注を用意してもらったという。

五輪開催に向けての考えは、コロナ禍という事情を考慮してコメント。「本当に難しい。新型コロナウイルスがまん延している中、慎重にならないといけない面もあります。勝負の世界に生きてきた人間としては、選手が輝ける場があったらいいなと思います」と言葉を選びながら、心境を口にした。