西前頭16枚目の石浦(31=宮城野)が、4日目から7連勝で勝ち越しに王手をかけた。場所前に腰を痛めて序盤は苦しんだが、体を戻して連勝。その裏には横綱白鵬の言葉と存在があったという。その白鵬は隠岐の海を寄り切り、幕内在位102場所で40度目となる初日からの10連勝を記録した。大関照ノ富士も無敗を守った。
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栃ノ心を力強く寄り切った石浦が、白星を7個並べた。初日から3連敗ともがいた序盤とは別人。「場所前に腰を痛めて、やりたいことができない状態で入った。中盤から相撲がとれればぐらいの気持ちでいけたのがよかった」と言った。
ギックリ腰のような症状で「相当、厳しかった」。その時に思い出したのが白鵬の言葉だった。「横綱は『15日間は長い。終盤に向けて上げていく』と話していた。自分は初日からいけないと不安ですけど、その言葉を思い出した」。
横綱土俵入りで露払いの石浦は、特別な思いで務めているという。「(白鵬が)進退をかけて臨む場所。もしかしたら今見ている土俵入りが最後になるかもしれないと。でもすごいです。自分も力が入ります」と重圧に打ち勝ち、連勝を続ける姿に勇気をもらった。
175センチ、121キロの小兵。けがの不安は常につきまとう。「30(歳)を超えると治りにくい。(同世代の)英乃海関とよくそんな話をしますよ」。幕内では昨年春場所以来となる勝ち越しに王手をかけた。横綱を支え、支えられている小兵は「体の状態がいいと気持ちも乗ってくる。立て直すより、治す」と“名言”をはいた。【実藤健一】

