日本相撲協会は9日、既に陽性が判明している者を除く日本相撲協会の全協会員を対象に実施した前日8日のPCR検査の結果、2月5日から8日にかけて、陸奥親方(元大関霧島)ら年寄11人、大関正代(時津風)ら関取9人を含む、48人に新型コロナウイルス感染症が確認されたことを発表した。

相撲界では、大相撲初場所後の1月29日と30日に両国国技館で開催された断髪式に出席した、新大関の御嶽海(出羽海)の新型コロナ感染が判明。その後、感染は拡大し、この日の発表分を含め横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)ら役力士全員が感染。幕内は42人中、ちょうど半分の21人が感染したことになる(十両は28人中、6人。

また日本相撲協会は、今年1月の初場所後の新型コロナウイルス感染症の累計感染者数が、養成員を含め252人(全協会員数は約900人)であることも発表した。この中には既に退院した者もいるという。重症者はいない。現在、各部屋で保健所などの要請に準じた隔離などを行っているという。

報道陣の電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)によれば、症状は発熱やノドの痛みなどで、無症状もかなりの数でいるという。3月13日に初日を迎える大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)に向けては「感染症の先生の指導のもと、感染者がどこで、どの時点で感染したらどこまで隔離して出られるかとか、対策を行っているところ」と説明。「感染症の先生の指示をあおぎながら3月4日から順次(大阪に)移動することに変わりない」と、開催に向けて万全の対策を施すという。

今回、感染症が確認された20人は以下の通り。

【年寄】陸奥親方(元大関霧島)浦風親方(元前頭敷島)時津風親方(元前頭土佐豊)立浪親方(元小結旭豊)甲山親方(元前頭大碇)境川親方(元小結両国)木瀬親方(元前頭肥後ノ海)小野川親方(元前頭北太樹)安治川親方(元関脇安美錦)楯山親方(元前頭誉富士)勝ノ浦親方(元前頭起利錦)

【関取】志摩ノ海、紫雷、美ノ海(以上、木瀬)千代の国(九重)宝富士(伊勢ケ浜)正代(時津風)霧馬山(陸奥)天空海、明生(以上、立浪)