関脇若元春(29=荒汐)の今場所後の大関昇進は厳しくなった。結びで新大関霧島に寄り切りで敗れて痛恨の4敗目。大関昇進目安の3場所33勝に到達しないことが決まった。

相手の術中にはまった。得意の左四つに持ち込めなかった。立ち合いで霧島のおっつけ、突き交じりの攻めに先手を握られ、二本差されて一気に押し込まれた。「左をねじ込めればと思ったけど、そこは大関。左を差されないようしっかり対応された」と完敗を認めた。

前2場所の合計勝ち星は21。大関昇進の目安、3場所合計33勝に今場所必要だった12勝には届かなくなった。「大関とりと言われているだけで自分では大関とりとは思っていない」とした。「雑念があると欲が出て、自分の相撲が取れなくなる」とあくまで目の前の一番に集中する。

長い場所も千秋楽までカウントダウンに入った。クライマックスに向けて、番付の近い力士同士との対戦が待ち受ける。13日目は昇進を争うライバルの大栄翔戦。「関脇として残り3番をしっかり全うしたい」と誓った。