昨年11月に小腸がんのため67歳で死去した大相撲の先代高砂親方(元大関朝潮)の長岡末弘さんのお別れの会が5日、都内のホテルで開かれた。
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)ら約350人が出席し、その中には元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(43)も姿を見せた。引退後は関係がこじれて疎遠だったが、最後の別れで亡き師匠をしのんだ。
けじめはつけた。元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏が、関係悪化がうわさされていた先代高砂親方のお別れの会に出席した。紺色のスーツを着込んで会場入りして注目を集めた。43歳の実業家は終始大人びた対応で亡き師匠との別れを惜しみ「弟子として好きか嫌いかは別として、最後の別れなんで。人としてやることをやらないといけない」と真剣な表情で訴えた。
モンゴルへの帰国便が迫っているため20分足らずの参加となったが、祭壇に飾られた生前の写真を眺めると「本当に写真の笑顔のままの人でしたね」と在りし日の記憶をよみがえらせた。師匠との現役時代の思い出について「自分の地位を超せる弟子が欲しいとよく言っていた。師匠・朝潮の夢をかなえられた」とかみしめるように言った。
優勝25回を誇ったが、現役時代は品格を問われ続けた「お騒がせ横綱」。数多くの批判にさらされる中でいつも壁となってくれたのが、亡き師匠だった。最後は知人男性への泥酔暴行問題の責任を取る形で2010年2月に引退。その後は師弟関係が決裂し、関係は修復できなかった。昨年11月に小腸がんのため先代が67歳で他界したことを知っても、公の場でコメントすることを避けてきた。
今年1月の初場所中に部屋付きの若松親方(元前頭朝乃若)からお別れの会の知らせを受け、師匠と立ち会う最後の場だという思いが募り駆けつけた。祭壇の師匠にお別れを告げたものの、生前に再会できなかった心残りは消えない。「弟子として何回もトライしたが、残念ながら会えなかった。僕は会いたかった。握手して別れたかった。ちゃんと最後に話したかった」と、やりきれない思いを抱えたまま会場を後にした。【平山連】

