大相撲元横綱白鵬の宮城野親方と弟子の幕内北青鵬(22)が23日、都内の部屋の前で今回の一連の騒動を謝罪した。

この日は東京・両国国技館で日本相撲協会の臨時理事会が行われ、弟弟子に日常的に暴力行為を及んでいた北青鵬と、弟子の監督責任を怠った宮城野親方の師弟2人の処分が協議された。宮城野親方は委員から年寄への2階級降格と3カ月の20%報酬減額とする処分を受け、一方の北青鵬は理事会前に提出した引退届が受理された。北青鵬が懲戒処分とした場合は、協会のコンプライアンス委員会が提案した引退勧告処分相当とした。

国技館から部屋に戻った2人が報道陣の前に現れたのは、およそ5時間後だった。2人並んで立ち、宮城野親方が口火を切った。「このたびは弟子の北青鵬が弟弟子に暴力を振るった。そして弟子を守ることができなかった私の責任と受け止めております。そして相撲協会、大相撲ファン、応援してくれている方々に心配をかけたことを深く反省し、申し訳ない気持ちでいっぱいです。どうもすみませんでした」と述べ、2人そろって深々と頭を下げた。

続いて北青鵬が「このたびは部屋の弟弟子に暴力を振るったことを深く反省しております。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。そして、「このたびは私、現役を引退させていただきます。日本相撲協会、宮城野部屋、応援してくださった後援者の方、ファンの皆さまの期待を裏切ってしまったことを本当に申し訳ありませんでした」と再び2人そろって頭を下げた。

謝罪を終えると北青鵬は車に乗り込み、足早に部屋を後にした。愛弟子が乗った車が走り去る様子を師匠は頭を下げて見送った後、涙をぬぐうようなしぐさを見せて部屋へと入った。