大相撲夏場所（5月12日初日、東京・両国国技館）の番付編成会議で、新十両昇進が決まった風賢央（24＝押尾川）が27日、大阪市内で会見した。

今月行われた春場所では、西幕下13枚目で7戦全勝。幕下優勝を果たし、新十両昇進は確実な状況だったが、この日、番付編成会議を経て、会見にも同席した師匠の押尾川親方（元関脇豪風）から、正式に昇進の吉報を受けた。「やっと（関取に）なれたな、という気持ち」と、ホッとした表情を見せた。序ノ口デビューから5場所連続で6勝1敗の好成績だったが、幕下には計8場所とどまっていただけに、喜びをかみしめていた。

押尾川親方にとっては、師匠になって2年で初めて誕生した新十両。同じ中大卒業後に入門してきた風賢央には「1分、1秒も無駄にできないという責任感があった」と、熱心に指導してきた。それだけに、勝てば新十両昇進が確実だった風賢央の七番相撲は「私も緊張しました」と、打ち明けた。

風賢央にとって、春場所で優勝した尊富士や大関豊昇龍は同級生。それだけに「幕内優勝というのは日本一ということ。自分もいつか幕内で優勝してみたい」と、目を輝かせて夢を語っていた。