5月の夏場所を2日目から休場し、次の名古屋場所(7月14日初日、ドルフィンズアリーナ)は9度目のかど番で臨む大関貴景勝(27=常盤山)が「このままじゃ終われない」と、悲壮な決意を口にした。夏場所初日の前頭平戸海戦で、慢性的に痛めている首痛が再発。「頸椎(けいつい)椎間板ヘルニアで3週間程度の安静加療を要する見込み」との診断書を提出し、2日目から休場後は連日、中入り後の取組はテレビ中継で確認していたという。同場所で所要7場所の史上最速優勝を果たした、小結大の里について問われると「自分のことで精いっぱいですけど、10歳から相撲をやってきて、このままじゃ終われない気持ちはある」と、名古屋場所での復活、若手の壁となることへの強い思いをにじませた。

この日の引退相撲では割に入らず、土俵入りに参加した。すでに夏場所中盤戦ごろから、基礎運動などで体を動かし始めているという。相撲を取る稽古の再開は「理想は早ければ早い方がいいけど、段階を踏んで。自分の1番いい時を分かっているので」と、はやる気持ちを抑えて体づくりから優先して、実戦的な稽古に移行していく考えだ。

6月はこの日の花相撲が最初で最後。巡業もなく、じっくりと自分のペースで稽古を積むことができるが「みんな同じ条件だけど、そういうのも、良い方向にとらえてやっていきたい」と、前向きに受け止めた。さらにこの直後には「このままじゃ終われないので」と、再び力説。かど番脱出の先を見据えていた。【高田文太】