日本相撲協会は28日、夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。先場所、西十両3枚目で9勝6敗だった栃大海(25=春日野)が、春日野部屋として、11年夏場所の栃乃若以来、実に14年ぶりの新入幕を決めた。埼玉県出身としては、阿炎以来、戦後12人目。埼玉栄高で同期だった、王鵬、琴勝峰に後れを取る形となったが、名門春日野部屋の部屋頭でもある元中学横綱が、満を持して幕内に名を連ねた。
この日は両国国技館で、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)同席で新入幕会見を行った。開口一番「すごくうれしいです」と、声を弾ませた。この間は「あまり考えずに、やることをやって、しっかり(来場所の)準備をしていました。上がっていても、上がっていなくても、やることは一緒なので」と、春巡業に参加し、汗を流してきた。新入幕を決めた要因としては「体重が増して、押す相撲が増えた」と、約10キロ増えたことを挙げた。
大相撲では王鵬、琴勝峰に後れを取ったが「追いつき、追い越したいというのはありました。負けたくない存在」と、強いライバル心が新入幕の原動力の1つだった。巡業中も3人で、オンラインで対戦できるゲームの「マリオカート」を楽しむなど、普段は仲が良いが、今後は出世争いでも負けられないようだ。
新十両昇進までに6年半かかったが、そこからは1年間で新入幕を果たした。会見後、今後の目標として、色紙に「三役」と記した。「(番付は)まだ上があるので。(十両に)上がるまでに時間がかかったので、これからだと思って、また頑張っていきたいです」。埼玉・黒須中3年時に個人、団体の2冠に輝いた逸材は、193センチの長身と長い手足を生かした突き、押しを武器に、幕内での飛躍を夢見ている。【高田文太】

