大相撲の時津風一門は3日、福岡・志免町の時津風部屋で、九州場所(9日初日、福岡国際センター)に向けて連合稽古を行った。大関経験者で熊本県出身、九州場所はご当所となる西前頭5枚目の正代(33=時津風)は、5日に迎える34歳の誕生日を前に、ぶつかり稽古34本の激しい祝福を受けた。

関取衆の申し合いが終わり、ぶつかり稽古に移行すると、正代は音羽山親方(元横綱鶴竜)や関取衆から「何歳になるんだっけ?」と、次々とたずねられた。約1年前の連合稽古でも、同様に33本のぶつかり稽古をこなしていただけに、正代は「ハタチです」と、ごまかそうとした。当然、ウソはバレバレで、最初に若元春、続いて錦木、大栄翔、最後に霧島と、前頭4人に胸を借り、最後はヘロヘロになりながら押し切った。

ベテランの関取衆なら通常、ぶつかり稽古は5本前後で終わる。それが34本…。特に最後の霧島は、しっかりと残し、なかなか土俵を割らなかった。後輩大関経験者の手荒い祝福に、正代は思わず“手加減しろよ”とばかりに、霧島の腕をたたき、見守った後援者や地元市民らを笑わせた。それでも見事、千本ノックならぬ34本ぶつかりを完走。正代は「きつかったです…。腰が痛い」と、苦笑いを浮かべるしかなかった。

ただ、それもこれも、ご当所の周囲の期待に代弁する形で、音羽山親方や関取衆による盛り上げということは、熟知している。「期待に応えられるように頑張りたい」と、表情は疲れ切っていたが、強い思いを抱きながら語っていた。特に同郷の後輩、草野改め義ノ富士とは同じ前頭5枚目で、初顔合わせが予想される。「どっちが勝っても、地元の人たちは喜んでくれると思う」と話していた。