SKE48の1期生、大矢真那(26)の最後の大舞台に、08年のデビューからこの日までともに活動してきた唯一の同期生、松井珠理奈(20)が涙した。

 本編ラストで、これまで1期生メンバーだけが歌ってきた「神々の領域」を披露した。高柳明音(25)ら2期生以降のメンバーがバックダンサーを務める中、メインステージ中央の扉から松井は大矢と手をつないで再登場した。最初は気丈に歌っていた松井も、大矢と目を合わせると徐々に瞳が潤みだした。

 「神々-」は12年に発売されたシングル「キスだって左利き」のカップリング曲で、当初の歌唱メンバーは1期生11人だった。その後は徐々に卒業メンバーが増え、14年2月のナゴヤドームでは7人で歌唱。この日は大矢と松井の2人だけになった。終盤に大矢がステージ奥へ姿を消すと、ついに歌唱メンバーは松井1人に。急に寂しさがこみ上げてきたのか、松井は大粒の涙を流しながら続きを歌った。

 松井にとって大矢は、デビュー当時から姉のように頼ってきた存在だった。「一番、孤独なことは、誰かがそばにいてあげられないことじゃなくて、誰かが見てくれてないことじゃないかなと思う…」と大矢への感謝を話し出すと、大矢が突然、ステージ上にかがみ込んだ。「足がつったぁ~!」。涙の場面は一瞬にしてコントのオチのような状態になり、松井もメンバーや7000人のファンとずっこけていた。