HKT48が、48グループ初のお笑い単独ライブに初挑戦した。東京・世田谷区の昭和女子大学人見記念講堂で26日、「HKTBINGO! LIVE お笑い賞レース予選直前! HKT48大『ネタ見せ』会&ヒットソング祭り」初日を開催。指原莉乃(25)松岡菜摘(22)森保まどか(21)ら、23人が出演した。

メンバーたちは、「女芸人No・1決定戦 THE W」の決勝進出を目指し、24日に最終回を迎えた日本テレビ系「HKTBINGO!」で、さまざまなお笑いの形を学び、腕を磨いてきた。その成果を見せる実戦の場として、この日はコントや漫才、リズムネタなどを披露した。

開演前から笑いを取ったのは、世界選抜総選挙10位の田中美久(17)だった。イベントの注意事項を説明する場面で、場内を「ばない」と、「客席内はきつえん(正しくは禁煙)となっております」と読み間違え、そのたびに失笑が漏れた。番組内では、微妙な笑いのセンスで「すべり地獄」の異名を持っていたにもかかわらず、この日は意図せぬ形で笑いを取った田中は、「地獄に落ちないように頑張ります!」と気を取り直していた。

この日は6組がネタを披露した。番組で挑戦したネタを、さらにブラッシュアップして登場。今村麻莉愛(15)は坂口理子(24)との年齢差をシュールにいじる、今どき中学生を演じた。

極度の緊張で出番を待つ今村に、指原の悪ノリジョークがさく裂したという。「ノリで魔法をかけてあげたんですよ。『絶対にネタ飛ばす…』って。そしたら、本番前にめっちゃ泣いちゃった」(指原)。番組でネタを飛ばしたトラウマを持つ今村だけに、我慢しきれず、泣いてしまったという。

指原は申し訳ないと思った…ように見せかけ、「ちゃんとかけてあげるね。絶対に…ネタ飛ばします」と畳みかけた。それでも今村は「飛ばさない! 飛ばさない!」と必死に抵抗。その気合が通じたのか、今村は本番を無事に乗り切り、大きな拍手を受けていた。

指原は、松岡はな(18)と組んでリズムネタに挑戦した。松岡が「さっしーパイセ~ン、さっしーパイセ~ン」とリズミカルに歌う中、セーラー服姿の指原はなぞのクネクネした動きを見せて笑いを誘う、上級者ぶりを見せた。

採点はファンが、笑ったネタを見せた組に「大笑い」のうちわを上げることで判定した。この日、最高の「お笑い」判定を受けたのは、小田彩加(19)運上弘菜(20)のコンビだった。地獄に落ちた2人が、めげずに地獄のいいところを探していくうち、キュートなルックスの運上からは想像も付かない残虐さがかいま見えるようになる、ややホラー要素を含んだコント。2人が声をそろえて「ふふふふふ…」と笑う不気味な姿に、この日1番の笑いが起きた。小田は「ビックリしました。指原さんに一撃(逆転を)食らうかなと思った」と信じられない様子。運上と顔を見合わせると、「ふふふふふ」と再び笑った。

オープニングやコーナーの間には、メンバーによる曲披露や撮影タイム、番組MCを務めていた三四郎との「たとえツッコミ」コーナーも行われた。コンサートとはひと味違う演出の数々に、松岡菜は「探り探りですよね~」と客席を心配そうに見ていたが、場内からはメンバーがネタを披露するたびに笑いが起きていた。

イベントは27、28日にも同所で、さらに10月2~4日には地元福岡の福岡サンパレスでも行われる。出演メンバーや披露するネタは、各公演ごとに変わるという熱の入りようだ。主催者によると、チケットは全公演、販売中という。