NMB48を結成から丸8年と27日けん引してきた絶対エースの山本彩(25)が4日、NMB48劇場で卒業公演を行い、アイドル活動に終止符を打った。劇場に入れなかった大勢のファンも場外に集まる中、涙ながらにあいさつ。8年を総括し、100点満点の「1億点です」と笑顔で締めた。

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7月30日の卒業発表後、山本はNMB48での活動に専念してきた。現在は「まだ5曲ぐらい」と言いつつも、独り立ちへ向けた作品を蓄えている。新作も「そんなにお待たせせずに出したい」と話しており、新年には本格的にシンガー・ソングライターとして始動しているはずだ。

山本は、1度はあきらめた歌手への夢を追い、10年10月9日の結成時から参加。16年11月には初アルバムと初の単身ツアー、17年にも2回目のツアーを行うなど、夢の実現と活動を両立させてきたが、今秋はソロ活動も封印。「再びチャンスをくれたNMB48に恩返しをしたい」との思いから、メンバーとの活動を優先してきた。

一方で「ヒット曲を出したい」と考え、かねて秋元康氏に詞の書き方も相談。声質、筋の通った生きざま、強いメッセージ性を持つ立場から「切ない系が多い。フォークに近いものが合っている」と自らを評するが、卒業後は新境地にも挑む。「(野外)フェスにもどんどん出たい。みんなで騒げる曲も、ロックも作りたい」と言う。さや姉の第2章が始まった。【村上久美子】