AKB48が23日、横浜市のぴあアリーナMMで15周年コンサートを行った。最後の1期生・峯岸みなみ(28)の卒業コンサートから一夜明けた新たな一歩は、MCなしで48曲をノンストップで披露。1年半ぶりとなる最新シングル(タイトル未定、9月29日発売)も“純AKB”で臨むことを発表し、原点回帰を印象づけた。昼に行われたチーム8全国ツアー最終公演では、本田仁美(19)が復帰した。

   ◇   ◇   ◇   

前日に元祖「神7(セブン)」の板野友美(29)小嶋陽菜(33)篠田麻里子(35)高橋みなみ(30)大島優子(32)らレジェンドたちと“共演”し、そのエキスも吸収した現役メンバーが、斬新な形で新たなスタートを切った。

オープニングでグループ総監督の向井地美音(23)が「今日は48曲ノンストップでいきます!」と叫ぶと、会場の5000人がどよめいた。ライブの演出に携わった柏木由紀(29)も「マジでノンストップです! みんなついてきてね!」。2時間18分、ほぼMCなし、ノンストップというグループにとって前代未聞のライブで魅了した。

48曲走りきると、昨年3月の「失恋、ありがとう」以来、1年半ぶりとなるシングルを9月に発売することを発表。コロナ禍でグループ史上最も発売の間隔が空いたシングルの選抜は、姉妹グループメンバーが表題曲に参加しない“純AKB”で臨む。08年にSKE48が結成されて以降は、姉妹グループのメンバーも選抜されるのが通例で、“純AKB”は10年12月の「第1回じゃんけん大会」勝者による「チャンスの順番」以来、10年9カ月ぶりだ。

この日選抜メンバーやセンターは発表されなかったが、これまでの人気や実績はありつつも、現在在籍する94人(峯岸ら卒業予定含む)にチャンスは広がる。センター経験者は柏木をはじめ、向井地、岡田奈々(23)小栗有以(19)山内瑞葵(19)の5人。この日、ユニット曲などでセンターを務めた千葉恵里(17)久保怜音(17)ら若手をはじめ、昼のチーム8公演で復帰し、IZ*ONEで実力を磨いた本田仁美(19)ら、候補はたくさんいる。

柏木は「今まで姉妹グループには助けてもらった。でもAKBだけに任せてもらえたのは…結構うれしいかも!」と涙。さらに7月から新番組「乃木坂に、越されました。~崖っぷちAKB48の大逆襲~(仮)」の放送も決定。「某弱めキー局 ド深夜にて!」とだけ告知され、詳細は後日発表される。向井地は「私たちが今度は越えていかなきゃいけないということです」と気合十分。新たなAKB48が、動きだした。【大友陽平】