NGT48の古舘葵(18)が3月31日でグループを卒業、4月から進学して芸能界を引退する。

2期生最年少メンバーで18年に加入後、「農業プロジェクト」に、川越紗彩(22)三村妃乃(20)とのユニット「Signal」でキーボードを担当するなど個性的な一面を披露してきた。約5年のアイドル活動と新潟への思いなどラストインタビューをお届けします。【構成・斎藤慎一郎】

 

-今の心境は

「3月になっても実感がなかったですけど、引っ越しの準備をするうちに寂しくなって。もう少しいたいかも、って思っちゃいました(笑い)」

-卒業公演はどんな雰囲気にしたいと臨んだ

「私が選んだ楽曲をやらせていただきました。先輩たちが『出させて』って言ってくれたのがうれしくて。メンバーのみんなが仲良く、わちゃわちゃしているところが好きなので、全員で、という感じの公演にしたかったです」

-思い出に残る公演は

「アンダーデビューだった19年11月17日の『夢を死なせるわけにいかない』公演です。それまでなかなかアンダーデビューできなかったのが悔しくて、自主練習をしていました。研究生公演が終わった後に夜中にやったり。自分からもっと前に出なきゃと思っていた時期で、1つ壁を越えられた気がしました」

-農業プロジェクト、Signalなどオリジナルの活動も多かった

「農業は県外出身の私が地域に特化した活動ができるのがすごくすてきだなと思いました。朝早くても、『今日は農業だ』と思うと楽しみでした。協力してくださった(新発田市の農業法人)『越後新鮮組』のおじいちゃんたちが優しくて。新発田には絶対にまた行きます。Signalの3人は性格がそれぞれ少しずつ違って、それが楽しかった。ただ、さあや(川越)は話を聞かないし、ひのちゃん(三村)はずっとしゃべっているし。2人になったら会話になるのかな(笑い)。またピアノを弾きに来たいなって思います」

-卒業を意識したのは

「高校を卒業したら進学することは、はっきり思っていました。ただ、選んだ進路を考えた時にアイドルとの両立は難しくて。中途半端も良くないので、どちらかに絞って高2の秋にはNGTの卒業を決めていました」

-5年間を振り返って

「人生の中で一番、濃い期間だったんじゃないかな(笑い)。東京から来て、1人暮らしは思ったより大変でした。メンバーや家族に心配をかけてしまいました。その中でもステージに立つのが好きなんだなって感じて。私にとって、なくてはならない5年間だったと思います」

-新潟生活の感想は

「最初は実家に帰りたくて。でも今は実家に帰ると、逆に落ち着かない(笑い)。中学、高校の友だちもできて、地元みたいな気持ちになりましたね。実家にいると新潟に戻りたくなったり」

-最後にファンにメッセージを

「NGTは居心地のいい場所でした。同期、先輩と、今のメンバーじゃなかったらやっていけなかったです。本当にみんな仲がいいんです。NGTで活動したことで、自分の世界や視野が広がったと思います。ファンの方々は優しくて、一番の味方でいてくれてありがとうございました。皆さん長生きしてほしいです(笑い)」

◆古舘葵(ふるたて・あおい)2004年(平16)8月10日生まれ、東京都出身。18年6月、NGT48劇場で2期生としてお披露目。小越春花らとのユニット「ちっちゃいもんくらぶ」、本間日陽を中心にしたユニット「Smore」のメンバー。シングル表題曲の選抜入りは「シャーベットピンク」「ポンコツな君が好きだ」「渡り鳥たちに空は見えない」。バスケットボールB1新潟の応援ソング「踵を鳴らせ!」のメンバーにも選ばれた。20年には中井りからと映画「#放生津カンタータ」に出演。血液型AB。