嵐の二宮和也(26)が映画「大奥」(来年10月1日公開、金子文紀監督)に主演することが23日、発表された。コミック誌「メロディ」(白泉社)で連載中のよしながふみ氏が手掛けた同名人気コミックが原作。江戸時代において男女の役割が逆転した大奥を舞台に、1人の女将軍に3000人の美男が仕える中で渦巻くドラマを描く。二宮は大奥に上がり、剣の腕と才覚でのし上がっていく美ぼうの青年を演じる。

 大奥を舞台にした作品は過去に数多く製作されてきたが、愛憎劇を含めた濃密な人間ドラマと絢爛(けんらん)豪華なセットで人気が高い。本作の総製作費は約10億円。大奥の豪華セットも建設される予定だ。

 本作でももちろん、女将軍が数多くの美男がかしずく大奥の間を訪れる「総触れ(そうぶれ)」や、二宮演じる青年が女将軍と一夜を過ごす「夜伽(よとぎ)」といった大奥の定番シーンが盛り込まれる。男女逆転の斬新な設定だけに、新鮮なものになりそうだ。女将軍、徳川吉宗を柴咲コウ(28)が演じる。

 二宮の映画単独主演は03年「青の炎」以来7年ぶり。本作では時代劇に初挑戦。まげを結ったり、本格的な殺陣も初めてとなる。二宮は「初の時代劇に、柴咲さんと初共演。初モノづくめな印象です。新鮮な気持ちで取り組み、新たな形の時代劇が出来上がるように、出演者とスタッフで丁寧に作っていきたいです。しかし、男女逆転大奥とは…。斬新だなぁ」。柴咲は「客観的に女性が将軍となっての『大奥』。どんな映画になるのか楽しみです」と話している。

 来年4月から撮影開始。国内では約300スクリーンで公開予定。製作側は本作がヒットすれば、映画やドラマでのシリーズ化も検討している。また、来年のモントリオール国際映画祭への出品など海外配給も目指すという。