2年近くにわたって新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けたハリウッドで、今年はコロナ禍で公開が延期されていた話題作が目白押しです。先週に引き続き、今週は今夏から冬にかけて公開予定の必見映画を一挙まとめて紹介します。

●「トップガン マーヴェリック」 5月27日 日米同時公開

トム・クルーズ(18年撮影)
トム・クルーズ(18年撮影)

トム・クルーズ主演で1986年に公開された「トップガン」の36年ぶりとなる続編が、度重なる公開延期の末にいよいよ公開されます。通称「トップガン」と呼ばれる米海軍パイロットのエリート養成学校に所属するパイロットたちの栄光と挫折を描いた「トップガン」で、敏腕パイロットのマーヴェリックを演じたクルーズは今作では教官となって戻ってきます。アイスマン役のヴァル・キルマーらオリジナルキャストも続投しており、クルーズの出世作となった同作の続編で再びどのような空中戦を見せてくれるのか期待されています。

●「ジュラシック・ワールド/ドミニオン」6月10日全米公開 日本公開2022年夏

「ジュラシック・ワールド」シリーズ待望の最新作が、丸1年の公開延期を経て今夏公開されます。シリーズ第3弾となる新作は、主人公オーウェン役のクリス・プラットとクレア役のブライス・ダラス・ハワードのコンビに加え、オリジナル版「ジュラシック・パーク」シリーズでグラント博士を演じたサム・ニールやサトラー博士役のローラ・ダーンらオリジナルキャストが復帰することでも注目されています。

●「ミニオンズ フィーバー」 7月1日全米公開 日本公開2022年

「怪盗グルー」シリーズに登場するミニオンを主人公に2015年に公開されたアニメ「ミニオンズ」シリーズ第2弾が、2020年7月から2年間の公開延期を経て公開されます。1970年代を舞台に少年のグルーが登場し、ミニオンたちがなぜグルーをボスに選んだのかが描かれています。

●「ソー:ラブ・アンド・サンダー」 7月8日全米公開

マーベル・コミックのキャラクター「ソー」を主人公にしたシリーズ第4弾は、前作「マイティ・ソー バトルロイヤル」(2017年)に続きタイカ・ワイティティ監督が再びメガホンを取り、ソー役のクリス・ヘムズワースも復帰。ジェーン・フォスター役のナタリー・ポートマンの再登場も発表されており、クリスチャン・ベールが悪役を演じることでも話題です。

●「ブレット・トレイン」  7月15日全米公開

2010年に出版された伊坂幸太郎氏の人気小説「マリアビートル」が原作のアクションスリラーで、ブラッド・ピットとサンドラ・ブロックという豪華キャストに加え、ハリウッドで活躍する真田広之も出演。レディー・ガガの出演も噂されています。映画のプロットは明らかになっていませんが、原作同様に日本の新幹線を舞台に、乗り合わせた5人の殺し屋が死闘を繰り広げることになると伝えられています。

●「ブラックアダム」 7月29日全米公開

ドウェイン・ジョンソンが、DCコミック映画に初参戦することで話題の本作は、DC映画「シャザム!」(2019年)の主人公シャザムの宿敵ブラックアダムが主人公の単独映画。「007」シリーズで5代目ジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナンが、魔術師ヒーローとして登場することでも話題です。

●「ザ・マン・フロム・トロント」 8月12日全米公開

ウディ・ハレルソンとケビン・ハート主演の本作は、山下智久が出演することでも話題。ハレルソン演じる「トロントの男」と呼ばれる暗殺者と、ハート演じるニューヨーク最大のしくじり男が、人違いからチームを組むことになるストーリーです。

●「ミッション:インポッシブル7」 9月30日全米公開

「トップガン マーヴェリック」と並び公開が大幅に延期されていたクルーズ主演の大ヒット作「ミッション:インポッシブル」シリーズ第7弾も、いよいよ今秋に公開されます。コロナ禍によるロックダウンやスタッフのコロナ感染などで撮影が度々中断され、クランクインから19カ月の時を経てようやく完成した最新作でも、クルーズは難易度の高い危険なアクションに挑戦していると伝えられています。

●「チケット・トゥ・パラダイス」 10月21日全米公開

ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが共演するロマンチックコメディ。「オーシャンズ」シリーズで夫婦役を演じた2人が、本作でも娘の結婚を阻止しようとタッグを組む元夫婦を演じています。

●「ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー」 11月11日全米公開

マーベル・コミックのスーパーヒーロー、ブラックパンサーを主人公にした2018年公開「ブラックパンサー」の続編。主人公のブラックパンサーことティ・チャラを演じたチャドウィック・ボーズマンが2020年に急逝しており、続編はチャラ不在のまま製作が続けられています。

●「シー・セッド」 11月18日全米公開

ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン服役囚が、長年に渡って複数の女性にセクハラや性的暴行を加えていたことをスクープしたニューヨーク・タイムズ紙の調査報道記者の女性2人を描いた作品。その後のセクハラ告発運動#MeTooに発展するなど、ハリウッドに衝撃を与えた一連のスキャンダルがどのように映画化されるのか注目です。

●「アバター2」 12月16日全米公開

新型コロナウイルスの影響を受けてこれまで幾度となく公開が延期されてきたジェームズ・キャメロン監督がメガホンを取る「アバター」(2009年)の続編が、ようやく年末に公開されることが発表されています。1作目の公開から13年の時を経て公開される新作には、オリジナルキャストに加えてケイト・ウィンスレットが登場することも分かっています。物語の詳細はベールに包まれたままですが、1作目の12年後が舞台となり、水中シーンがメインになると伝えられています。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)