10月も後半となり、ハリウッドでは早くも来年のアカデミー賞候補の予想が話題になっています。2020年のアカデミー賞でジョーカーを演じたホアキン・フェニックスが主演男優賞に輝き、作品は社会現象にもなる大ヒットとなった「ジョーカー」の続編「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」は、予想をはるかに下回る興行で低迷。観客評価も、アメコミ映画の中で過去最悪と酷評され、期待された作品賞や俳優賞のノミネートは果たせそうにありません。

ホアキン・フェニックス(2002年9月撮影)
ホアキン・フェニックス(2002年9月撮影)

現時点で作品賞の有力候補となりそうなのは、1972年9月5日に開催中のミュンヘンオリンピック(五輪)で起きたパレスチナ武装組織によるイスラエル選手団の殺害テロ事件を題材にした「セプテンバー5」や今年のカンヌ国際映画祭で話題を呼んだセレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナ主演のトランスジェンダーの犯罪ミュージカル「エミリア・ぺレス」、ベネチア国際映画祭でプレミア上映されて話題となったオスカー俳優エイドリアン・ブロディ主演の歴史ドラマ「ザ・ブルータリスト」、エドワード・バーガー監督の心理スリラー「コンクラーベ」、女優マイキー・マディソン主演のロマンチックコメディ「アノーラ」など。他にも、リドリー・スコット監督の大ヒット映画「グラディエーター」(00年)の続編「グラディエーター2英雄を呼ぶ声」や22年にアカデミー賞最多6部門を受賞した「DUNE/デューン砂の惑星」の続編「デューン 砂の惑星PART2」なども作品賞の候補入りが期待されています。

ダニエル・クレイグ(08年11月撮影)
ダニエル・クレイグ(08年11月撮影)

主演男優賞には、「クィア」でハンサムな若者に恋するゲイの薬物中毒者役を演じた「007」シリーズで知られるダニエル・クレイグや「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」で11月の米大統領選の共和党候補トランプ前大統領の若かりし日を演じたセバスチャン・スタンらのノミネートが予想されています。

アンジェリーナ・ジョリー(2014年3月撮影)
アンジェリーナ・ジョリー(2014年3月撮影)

また、主演女優賞には、「アノーラ」のマディソンのほか、「マリア」で77年に亡くなった伝説のオペラ歌手マリア・カラスを演じたアンジェリーナ・ジョリー、エロティックスリラー「ベイビーガール」で若きインターンと危険な関係を持つ企業のCEOを演じたニコール・キッドマンの名前も候補に挙がっています。

ノミネート発表は来年1月17日、授賞式は3月2日にドルビー劇場で行われます。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)