米フットボールリーグ(NFL)王者を決める「スーパーボウル」が9日、ルイジアナ州ニューオーリンズで開催され、史上初の3連覇を狙うカンザスシティー・チーフスがフィラデルフィア・イーグルスに22対40で大敗しました。
イーグルスが7年ぶり2度目の王者となった今年のスーパーボウルですが、ケンドリック・ラマーのハーフタイムショーと並んで注目を集めたのはテレビコマーシャル(CM)。全米で1億2000万人が視聴するといわれるスーパーボウルは、各企業が趣向を凝らした豪華なCMを放送することで知られ、今年は30秒のCM枠が過去最高となる800万ドルを記録したと伝えられています。
ビールやスナック、ファストフードからウーバーイーツや自動車まで、人気セレブが出演するさまざまなCMが放送されましたが、今年は特に「オープンAI」など人工知能(AI)に関する広告が目立っていました。数多くのCMの中から、今年話題となったCMを紹介します。
「ヘルマンズ」のマヨネーズ
1989年に公開されたラブコメ映画「恋人たちの予感」に主演したメグ・ライアンが、伝説的な劇中の「偽絶頂」シーンを36年ぶりに完全再現して話題を呼んだのが、ヘルマンズのマヨネーズのCM。ビリー・クリスタルと再共演し、ニューヨークの有名デリ「カッツ」で映画史に残るライアン演じるヒロインがオーガズムを感じるふりをするシーンを再演し、往年のファンから歓喜の声が上がりました。最後のオチで、人気女優シドニー・スウィニーがカメオ出演していることでも話題です。
「ナイキ」
スポーツ用品大手ナイキは、実に27年ぶりにスーパーボウルに復帰し、米女子プロバスケットボールリーグ(WNBA)のスター選手ケイトリン・クラークや昨夏のパリオリンピック米体操女子代表のジョーダン・チャイルズや陸上女子シャカリ・リチャードソン、プロテニス選手アリーナ・サバレンカが出演するCMを放送。英ロックバンド、レッド・ツェッペリンの楽曲「胸いっぱいの愛を」をバックに女子スポーツ選手をフューチャーする内容で話題を呼びました。
ベルギービール「ステラ・アルトワ」
サッカー界の元スーパースターで、米メジャーリーグサッカー(MLS)インテル・マイアミの共同オーナーを務めるデビッド・ベッカム氏が、俳優マット・デイモンと共演したステラ・アルトワのCMも話題になりました。自身にそっくりな双子の兄弟がアメリカにいると衝撃的な真相を両親から告げられたベッカム氏が会いに行くと、そこに現れたのはデイモンだったというオチ。デイモンがベッカム氏に「有名なサッカー選手なの? どのくらい有名? マット・デイモンみたいに有名?」と尋ねると、「ベン・アフレックくらいに有名」と返答。「それは残念」と答え、デイモンの親友でこのCMを監督したアフレックを揶揄(やゆ)する場面もあり、「今年のベストCM」の一つとしてファンをとりこにしました。
「ダンキンドーナツ」
そのアフレックは、昨年に続き3年連続でこよなく愛するダンキンドーナツのCMに出演。2023年と2024年は当時の妻だったジェニファー・ロペスと共演して話題となりましたが、今年は新たに弟で俳優のケイシー・アフレックやジェレミー・ストロングと共演。痛快なコントを繰り広げています。
「ハーゲンダッツ」
ハーゲンダッツは、初のスーパーボウルのCMで大ヒットカーアクション映画「ワイルド・スピード」シリーズの俳優とタッグを組み、ファンを歓喜させました。俳優ヴィン・ディーゼル演じる主人公ドミニクがハンドルを握る車の助手席には、ミシェル・ロドリゲス演じるレティが座り、海岸沿いを「ワイルド」ではないスピードでドライブを楽しむユーモアあふれる内容。冒頭で劇中さながらタイヤが煙を上げながら爆走し、一瞬緊迫した雰囲気となるも後ろを振り返ったロドリゲスがおもむろに後部座席からハーゲンダッツのアイスクリームを取り出して食べるほほえましい展開に。その後、俳優リュダクリス演じるテズが登場し「ファスト・ライフはどうなった?」と声をかけるも、ドミニクは「今日はなし」と答え、「Not so Fast Not so Furious(そんなに速くなく、そんなに激しくない)」と作品のタイトルをもじったテロップが表示され、安全運転のドミニクが見られる貴重な作品になっています。
【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)










