インフルエンザの流行シーズンになった。筆者は2年前、初罹患。

日ごろから高濃度アルコール系各種スプレーや次亜塩素酸水、二酸化塩素液など「強力除菌商品」を研究・入手し、自宅や社内でも使いまくっていた“除菌オタク”だったにもかかわらず、あっさり感染KO負けしたため、複数の後輩や知人らから「Hさん、いつも除菌、除菌って専門家づらして言ってるくせに結局、インフルエンザにかかってるじゃないですか。除菌の意味ないじゃん」などと笑いものにされた。

インフルから回復後「いや、違う。除菌をしまくっていたのは、インフルエンザになった時に、みなが笑ってくれることを狙った、芸人として笑いをとるための壮大な“ボケ”だったのよ」と苦し紛れのわけのわからない弁明をし、さらに嘲笑の対象になったことが記憶に新しい。

そんなこんなで、今年は“除菌活動”以外にも少しでも罹患確率を下げれればとばかりに、「乳酸菌の力」を借りてみようと各種製品を入手してみた。

というのも近年、各社から、摂取によって抵抗力や免疫力が増すことが期待され、風邪やインフルエンザ、花粉症などに効果があるとされる、いわゆる「守る系」の強力乳酸菌が何種類も発売されているのだ。ただ、アルファベットや数字、カタカナがついた乳酸菌名ばかりで、しっかり調べないと、具体的な違いがさっぱり分からない。

「守る系」乳酸菌商品を集め一気に摂取…この中でスティック状の「ハタ乳酸菌」を知っている人はかなりの“乳酸菌マニア”と言える
「守る系」乳酸菌商品を集め一気に摂取…この中でスティック状の「ハタ乳酸菌」を知っている人はかなりの“乳酸菌マニア”と言える

とりあえず、入手した「R-1乳酸菌(飲料&ヨーグルト)」「L-137乳酸菌(飲料)」「プラズマ乳酸菌(飲料2種類)」「L-92乳酸菌(飲料)」「ハタ乳酸菌(粉末スティック)」をずらりと並べてみた。

何から飲めばいいのかよく分からないので、ええい、めんどくさいとばかりに片っ端から飲み干したり、食べたりしてしまったのだ。乳酸菌なので、とりあえず全部美味しい。

それはさておき、そこでふと思ったのだが、問題は、「R-1」や「L-137」などの「守る系」乳酸菌、それぞれ単体では効果があるとしても、いくつもの種類を同時に体内に取り入れた場合、果たしてどうなるのかという点。

<1>化学変化的な相乗効果が生まれるのか、<2>それぞれの効果が足し算で単純に積み重ねられるのか、<3>互いの効能を打ち消してしまい逆効果になるのか…などの可能性について、専門家に聞いてみたいところ。

また、何種類もの「守る系」乳酸菌を同時に摂取すると、仮にそれによってインフルエンザ罹患を回避できたかもしれなかったとしても「どの乳酸菌が一番効いたのかが分からない」ことになりかねない。

そんなことを考えていたら、1月21日に発売されたばかりという「1袋に100億個の乳酸菌チップス サワークリームオニオン味」(カルビー)なる気になる新商品をコンビニで発見し、即購入。

ポテトチップスに100億個もの「シールド乳酸菌」を配合しているというから、これも「守る系」か。さっそく食べ尽くしたが、乳酸菌の味はわからなかったが、かなりいける味だった。

最終的には「シールド乳酸菌」が入ったという新商品「1袋に100億個の乳酸菌チップス」をバリバリ一気食い
最終的には「シールド乳酸菌」が入ったという新商品「1袋に100億個の乳酸菌チップス」をバリバリ一気食い

さて、今後、複数の「守る系」乳酸菌を同時摂取し“過剰防衛”していくのか、例えば「R-1」だけにピンポイントで絞るのか、どっちの方針が良いのか検討したいが、言うまでもなく、当日誌で強力乳酸菌摂取をアピールする背景には、一昨年の除菌行為の時と同様、今後もしインフルに感染した際、後輩や知人らから「あれだけ“守る系”乳酸菌を何種類も摂取していたはずなのに、Hさん、結局またインフルに感染してるじゃないの。除菌の時と同様、意味ないじゃん」と嘲笑され、みなに笑いを届け、幸せな気分になってほしいという、自虐的狙いの前ふりであることは言うまでもない。

【文化社会部・Hデスク】