生放送のニュース番組と爆破テロ事件を同時進行で描く、サスペンスエンターテインメント。二転三転、極限状態に追い込まれる96分間は、息つく暇もない。午後7時、ラジオ局に左遷された元人気キャスター、折本眞之輔(阿部寛)のラジオ番組に連続爆破を予告する電話が入る。いたずらと取り合わなかったが、直後に発電所が大爆発。「ツイてるぞ、このツキをいかさないと」。国民的ニュース番組「ショウタイム7」への復帰をもくろみ犯人との独占緊急生中継に強行するが、スタジオにも爆弾が仕掛けられていた。

キャリア40年にして初のキャスター役に挑む阿部が多様な顔面演技で緊迫感を表現し、犯人とのやりとりでは声のトーンの強弱や間の取り方で、スリルを加速させている。視聴率がすべてのプロデューサー、東海林役の吉田鋼太郎がここ一番でトンズラする軽さを見事に演じている。

ジャーナリストの仕事は何か。目の前で起こったことを分かりやすく伝えること。真実とは? 取材対象者の懐深くまで食い込み、伝える情報があれば、相手に不都合なことでも遠慮せずに報じる。いま、改めてジャーナリズムを問うメッセージが込められている。【松浦隆司】

(このコラムの更新は毎週日曜日です)