岡田将生(25)が勝村政信(51)との2人芝居「ウーマン・イン・ブラック 黒い服の女」(8月7~30日、東京・パルコ劇場)に挑戦することが15日、分かった。昨年11月に蜷川幸雄氏演出「皆既食」で初舞台を踏み、高い評価を受けた岡田が、2度目の舞台で2人芝居に初挑戦する。

 1989年にロンドンで幕を開けた「ウーマン-」は、観客のいない劇場で若い俳優ヤング・キップスと中年弁護士オールド・キップスが過去に体験した恐ろしい出来事を再現する作品。語りだけで観客の恐怖を呼び起こす手法が人気となり、今もロングランを続け、世界40カ国で上演されている。

 日本では92年に英国の演出家ロビン・ハーフォード氏を招いてパルコ劇場で初演され、計6回の上演を重ねた。オールド・キップスを斎藤晴彦さんが演じ、若い俳優を萩原流行、西島秀俊、上川隆也が演じた。08年にはロンドンで斎藤・上川コンビが1週間限定で日本語による上演を行った。

 岡田が若い俳優を演じ、舞台経験豊富な勝村が昨年亡くなった斎藤さんからオールド・キップスを継承する。岡田は「初舞台で舞台の魅力を知り、もう1度やりたいという気持ちがあったので光栄です」。勝村は「斎藤さんが長く演じられた役を演じるとは夢にも思いませんでした。先輩が演じられた役を背負うのは責任を感じます」。

 2人はドラマ共演もありプライベートでも仲がいいという。岡田は「百戦錬磨の勝村さんと芝居できる環境は、若手の僕からしてみれば、こんなに貴重な時間はありません。『せりふが覚えられなかったら合宿して下さい』とお願いしてます」。勝村も「追いつめられるとさらに強くなる魅力的な人」と楽しみにしている。名古屋、新潟、大阪でも公演の予定。