第28回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原プロモーション協賛)が7日、決定した。

 米アカデミー賞3部門を制した「セッション」が外国作品賞に選ばれた。デミアン・チャゼル監督(30)は「ありがとうございます。このような名誉ある賞を受賞できて、光栄に思います。日本の観客の皆さんが、この作品を心から受け入れてくれたことを、ありがたく謙虚に受け止めています」と受賞の喜びをコメントした。作品は、アカデミー助演男優賞の米俳優J・K・シモンズ(60)が演じた鬼教官が、音大の学生をしごく場面などが各国で話題となり、日本でも評論家らの間で賛否両論が渦巻いた。単館系作品ながら、日本でも興収5億6000万円のヒットを記録した。

 ◆セッション 名門音大に入学したニーマンは、フレッチャー教授のスタジオバンドに誘われ、偉大な音楽家への野心を抱く。ところが、天才の育成にかけるフレッチャーの狂気のレッスンに追い詰められていく。

 ◆外国作品賞・選考経過 「セッション」が1回目の投票で圧勝した。秋山登氏は「(ノミネート5作品の中で)完成度が一番高い。インパクトも強い。役者も脚本もいい。エンターテインメントとアートのバランスも一番とれていた」と最大級の賛辞を贈った。