91年都知事選にも出馬し、政治に対する独自の監視を続けるロックンローラー内田裕也が、小池百合子都知事による築地市場の豊洲移転を延期するとの発表にもの申した。

 内田は、そもそも築地市場の移転が石原慎太郎都知事時代の2001年に決まったにも関わらず、いまだにゴタゴタしていることに「今ごろ何やってんだよ。まだ検査の結果を待つって、子どもの遊びじゃねんだよ」と毒づいた。

 都知事選で改革を旗印にして当選し、実戦に繰り出した小池氏の姿勢について「まあ、選挙で他にろくな候補がいなかったからな。俺の方が勉強してるんじゃねえかって、候補もいたよな」とチクリ。掲げた改革の初仕事となる築地問題については「都民ファーストとか、食の安全とか、リリーちゃん(小池百合子知事)は大げさに延期の理由を挙げたが、そんなの知事なら当たり前のことだろう。違うかい?」と冷めた目でチェックしている。

 小池氏が築地市場を視察した様子をテレビで見て、怒りを抱いている。「ビラ渡そうとしたおじいさんを知事のSPが強く払いのけたんだよ。俺、ああいうのダメなんだよ。都民の声を聞くって姿勢じゃない。本当に都民ファーストかってね。30日に宇都宮健児さんに会ったのも、わざとらしいよな」。

 小池氏の改革の「抵抗勢力」の筆頭として「都議会のドン」こと内田茂氏の名前が取りざたされている。内田は「なんだかリリーちゃんと都議会のドンとの対決が始まるらしいじゃねえか。俺もロック界のドンなんて言われてるからな。同じ名字なんでちょっとくすぐったいんだけどな。知事はブラックボックスなんて言ってたけど、開けて見せてもらいたいね」と今後の都議会の動向にも注目している。都議会自民党勢力が小池氏と目も合わさない様子に「子どもじゃねえんだからさ。あいさつくらいしろよ」と話す。

 小池氏が進めようとしている「東京大改革」がどこまで進むのか。内田は「俺もチェックしておくつもり。衆愚政治なんてことのないようにやってほしいね。ヨロシク」とメッセージを送った。