宝塚歌劇団星組の人気スター、七海(ななみ)ひろきが、兵庫・宝塚バウホールで、単独初主演作「燃ゆる風-軍師・竹中半兵衛-」の初日を迎えた。

 03年入団の七海にとって、単独では初めてのセンター。子供のころから時代劇、歴史好き。初主演ミュージカルで、戦国時代を代表する孤高の天才軍略家、竹中半兵衛にふんした。

 七海は「生まれ変わりじゃないか」と言うほど、己の主張を貫いて生きた半兵衛に共感。自身は15年に宙組から星組へ移り、その星組では昨年末、北翔海莉(ほくしょう・かいり)の後任として、紅ゆずるが新トップに就き、新体制がスタートした。

 「昨年はいろんな思いが交錯した」と、変革の時期を振り返りつつ「私は私。他人にも、何事にも左右されない」との自身の原点にも立ち返った。

 そして迎えた新年、17年は初主演ミュージカルで幕開け。「あらためて、半兵衛のように人に左右されず、ただ単純に格好良さを追い求めていきたい。男役七海ひろきをたくさんの人に愛してもらえる1年に」と誓い、開幕を迎えた。

 敵対しながらも、その才を見込まれ、結果的に豊臣秀吉と半兵衛を結びつける織田信長役は、広岡達朗氏の孫、麻央侑希(まお・ゆうき)、秀吉役は専科の悠真倫(ゆうま・りん)、自らが亡き後、秀吉参謀の重責をたくす黒田官兵衛役は天寿光希(てんじゅ・みつき)。深い夫婦愛を描くヒロインの正室いね役は、雪組への異動が決まっている真彩希帆(まあや・きほ)が演じている。

 公演は同所で23日まで。