プレーバック日刊スポーツ! 過去の1月30日付紙面を振り返ります。1993年の芸能面(東京版)は、バイオリニスト葉加瀬太郎との交際を認めた東大生タレントの高田万由子の会見でした。

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 クライズラー&カンパニーのバイオリニスト葉加瀬太郎(はかせ・たろう=26)との交際が明らかになった、東大生タレントの高田万由子(23)が29日、都内で会見し「彼は大切な人」と約3年の交際を認めた。東大卒業を間近に控え、近いうちのゴールインとまではいかないもようだが、自宅でデートを重ねるなどしており、二人の親密ぶりを笑顔で披露した。

 「ハカセになるのもいいですねえ」。この日、東大の卒業試験を終えたばかりの高田は、初めての「結婚報道」にもいささかも動じない。「彼はいろんな方向に才能があって、すごいアーチストだと思う。一緒に街を歩いていると“あの花きれいだね”とさりげなく言える人です。感性が豊かで、一緒にいると私の感性も磨かれるんです」と二人のデートぶりを話す。「見つかってまずい人じゃないですからねえ」。どこまでいってもあっけらかんとしたものだ。

葉加瀬が所属する「クライズラー&カンパニー」は高田が1年生の時の1990年(平2)9月にデビューした。一度聴いて気に入った高田は、友人に紹介してもらいグループでの交際が始まった。「男の友達はたくさんいますよ。一人には特定できない」と話す高田だが、葉加瀬のことは両親にも紹介済みで、東京・港区の実家でのデートを繰り返している。「私も安いバイオリンを持っていて“聴かせて”とお願いしてもなかなか弾いてくれないんですよ」とエピソードも話した。

 「お互いに結婚するような年齢じゃないから。彼も私もまだまだ一人でやりたいことがあるはずですから」と、近い将来のゴールインは取りあえず否定したが、ともに大事な存在であることは認めた。現在、高田は舞台「たそや行燈」(2月2日初日=東京宝塚劇場)のけいこ中。「お互いに刺激し合っていきたいですね」と葉加瀬の存在が、女優業にも好材料になっているようだ。

 高田は「結婚」と報じられ大阪公演中の葉加瀬に電話をした。「えっ、何」と互いに照れ笑いだったという。その葉加瀬はこの日、報道陣に対してはノーコメントを通した。

「会見が終わって彼に電話しますか」と質問された高田は「“これからどうする”と話しますかねえ」とニコニコ。最後までハッキリとした口調で、報道陣に対応していた。

 ◆高田万由子(たかだ・まゆこ) 1971年(昭46)1月5日、東京・港区生まれ。90年(平2)、白百合学園卒業後、東大文科3類に入学。91年、「週刊朝日」の表紙を飾ったのをきっかけに、ミノルタカメラのCMに出演。93年5月「ゴト師株式会社」で映画に初出演。

 ◆葉加瀬太郎(はかせ・たろう) 1968年(昭43)1月23日、大阪・千里生まれ。東京芸大在学中に3人組のクラシックバンド「クライズラー&カンパニー」を結成する。クラシックの名曲をポップス感覚に編曲し、若者を中心に人気を集めている。

※記録と表記は当時のもの