女優の波瑠(25)が現在放送中のTBS系連続ドラマ「あなたのことはそれほど」で演じている不倫におぼれる妻役で一部視聴者の反感を買っていることについて、女優の遠野なぎこ(37)は「役者冥利に尽きる」と擁護した。

 同ドラマで東出昌大演じる夫がありながら、中学時代から思いを寄せていた同級生に再会したことから不倫におぼれていく主人公を演じている。相手男性も妻帯者というダブル不倫で、しかもその妻が妊娠中だと知りながら不倫におよぶという“ゲス”ぶりだ。波瑠は出世作となったNHK連続テレビ小説「あさが来た」のヒロイン白岡あさ役の清潔感のあるイメージが強いせいか、ネット上では「波瑠の役に腹立ちすぎて脱落しそう」「こんな波瑠ちゃんはちょっと嫌だ~」「波瑠さんのは今のところ胸糞」と違和感を唱える声が多数あがった。

 波瑠は3日に更新したブログで、自身の役柄について「ぜーんぶ美都が悪いんですけどね。後ろめたさ、罪悪感ゼロなものですから。もちろん理解に及びませんが、仕方ないです。美都とはそういう人なのです。私は美都には共感できないけど、毎日やらなきゃ仕方ない」と客観的に向き合い、「面白いと言ってくださる方も、不倫劇を見ていて気分が悪くなる方もいらっしゃると思いますが、私達はただこのドラマを観てくださったことに感謝するだけです。こういう内容の作品ですからね。しょうもないとか馬鹿とか最低とか言われても、観て感想を抱いてもらうっていうことで私は報われるような気持ちです」と批判に対しても感謝した。

 さらに、自身でも共感できないという今回の役柄だが、「けれど私は、自分が何か得をするためにこのお仕事をしてるつもりもないので、わかりやすい言葉で言うなら損の連続になったとしてもいいのです。苦しくてもがいた時間の中から、自分が何を見つけられるかが大事ですし。苦労が大きければ大きいほど何かを自分の中に残してやる~って意地みたいなものですかね」と、女優としての姿勢を示した。

 遠野は、8日放送のTOKYO MX「バラいろダンディ」でこの一件について「私だったら、悪役とかで批判とかバッシングを受けたら、うれしくてしょうがない。これほど役者冥利に尽きることないじゃないですか。褒め言葉だと思う」と語った。

 また、自身も99年放送の朝ドラ「すずらん」でヒロインを演じたが、その役柄のイメージから脱却するのは「難しいと思います。だからこそバラエティーとか出させていただいたときにギャップが」と語った。