「まあ、ネガティブキャンペーンじゃないですけど、そういうことがあるのも事実だし、あっても全然構わないと思いますけど」

 自身への「否定派」の存在を受け止めた上で、自信を持って言い切った。

 「間違いない三池崇史監督がいるし、杉咲花がいる。他の共演者もスタッフもいる。自画自賛ということではなくて、満足感を得られる時間を、今日の上演後に感じることができたのが、一番間違いない『答え』なんじゃないかと思います。僕らはしっかりとした『答え』を持っているので」

 外部からの「雑音」があってもブレない強い心を強調した。

 SMAP解散後、ソロとしての第1歩となる映画祭への出席だった。英ロンドン在住の記者からは、解散について「寂しくないのか」と質問されたという。

 「そこを自分の中で引きずっていたら、きっと今日も歩けなかっただろうなと思います。事実は事実として(受け入れないと)」。

 既に、気持ちを切り替えている。

 「(カンヌに)戻ってくるというか、そうなれるように。1度きりのタキシードもなんなので、また袖を通せたらなと思いました」

 本場での「答え」を自信にして、木村は1人の俳優としての道を歩いていく。

 ◆無限の住人 沙村広明氏が93年から約20年間「月刊アフタヌーン」に連載した漫画が原作。妹を亡くし重傷を負った万次(木村拓哉)がなぜか不死身にさせられ、50年後、妹にうりふたつの凜(杉咲)の敵討ちの手助けをする。