日本テレビ系「24時間テレビ40」のチャリティーマラソン走者を務めたブルゾンちえみ(27)が27日夜、90キロを走り抜き、東京・日本武道館にゴールした。放送当日に指名される番組初の試みで注目された。

 ブルゾンは、番組生放送内の午後8時48分にゴールした。前日26日午後8時53分のスタートから23時間55分で90キロを完走した。

 武道館が見えてからも淡々とした表情だったが、マラソン企画のトレーナー、坂本雄次氏が駆け寄ると涙があふれた。走者の候補となってから指導を受けた。「癒やしというか支えというか特別な存在でした」。学生時代は陸上部だったが最近7年間走っていなかった。体重も約20キロ増えた。同氏の指導で走った距離は8日間で合計108キロ。成果は確実にあった。

 武道館に入った後のゴール直前、コースを一瞬、間違えるハプニングもあったが、日ごろネタ披露で組む「with B」の2人らが待つゴールに着くと、笑顔でテープを切った。「本当に貴重な経験を与えてくださり、ありがとうございました」と涙ぐんだ。

 番組史上初めて放送当日に走者を発表する異色の試みだった。2日目の昼ごろ、両膝の痛みに表情をゆがめた。「歩くしかなかった」と足の痛みも強くなったが、走る理由があった。高校時代、第1志望の大学の入試に失敗した時に励まされた陸上部顧問の先生への恩返しと、悪性リンパ腫で闘病する先生の娘を勇気づけたかった。ゴール後は「あの時、支えて下さってありがとうございました。何か私が力になれればうれしいです」と話した。また、芸人らしくwith Bとポーズを決めた。

 特徴的なメークも大きく崩れることはなかった。放送中、落ちないメークが視聴者の間で話題になった。ブルゾンは前日26日午後1時にしたメークを「一切直さずにスタートからゴールまで保って帰ってきました」と明かした。休憩のたびにチェックしたが、大きく崩れていなかったという。化粧品は日ごろ使っているもので「落ちないから不思議だな」と思いながら走っていたという。