タレントの故やしきたかじんさんの妻が、サンデー毎日の記事は真実でなく名誉を傷つけられたとして、発行元の毎日新聞社に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は27日、1審東京地裁に続き妻の請求を棄却した。

 サンデー毎日は2014年12月の記事で、作家百田尚樹さんがやしきさんの闘病生活を描いた著作「殉愛」を巡り「大半は百田氏が妻から聞いたもので、やしきさんの発言はほとんどが妻の捏造(ねつぞう)だ」とする長女が出版差し止め訴訟を起こしたと報じた。

 判決理由で野山宏裁判長は「記事は原告の社会的評価を低下させるものではなく、名誉毀損(きそん)とは言えない」と述べた。

 毎日新聞社は「当社の主張が認められた妥当な判決」としている。