リリー・フランキー(53)が29日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた映画「パーフェクト・レボリューション」(松本准平監督)初日舞台あいさつで、恋人を演じた清野菜名(22)の演技を絶賛した。

 リリーは、撮影中のエピソードを聞かれ「菜名ちゃん、すばらしいよね。さすが、こういうお芝居をしているから『トットちゃん!』決まるよね。最近、どうかと思うくらいCM出ていますよね」と言い、清野が10月2日からテレビ朝日系でスタートする昼ドラマ「トットちゃん!」(月~金曜午後12時半)に主演することを紹介。清野が「ありがとうございます」と照れると、リリーは「ミツを見ているだけで涙が出たり(心が)しんどくなる…すばらしい女優さん」と褒めたたえた。

 「パーフェクト・レボリューション」は、出生時から脳性まひがあり車いす生活を続けながら、障害者の恋愛や性の支援を訴え、啓発の活動を続ける活動家・熊篠慶彦氏(47)の実話を元に、松本監督が脚本を書いた実話ベースの作品で、初日舞台あいさつには熊篠氏も登壇した。リリーは、10年来の友人の熊篠氏が訴えてきた障害者の性、恋愛の支援を訴える活動を映画化でき「本当、感無量ですね」と感慨深げに語った。

 この日は清野が、リリーと熊篠氏と松本監督にサプライズでプレゼントを贈った。舞台の中央に大きな箱が登場し、清野が、自らの名前の音と同じ「せーの!」の掛け声とともにふたを開くと、ピンク色のハート形のバルーンが飛び出した。すると、今度はリリーがサプライズで、10月14日に23歳の誕生日を迎える清野に、一足早い誕生日プレゼントして花束を贈った。熊篠氏がバルーンを車いすにくくりつけると、リリーは「1回、銀座のクラブに連れて行くって言っているから、この後、連れて行くけど…お前、いつも以上にギンギンに目立つだろ」と笑った。

 「パーフェクト・レボリューション」は、幼少時に脳性まひを患い、車椅子生活を送りながら、障害者の誤解を解くために活動するクマ(リリー)と、クマの発言に勇気を与えられ、恋に落ちた精神障害を抱えた風俗嬢ミツ(清野)の恋愛ストーリー。

 リリーはイベント終盤に、清野とのラブシーンに話が及ぶと「(年齢は)31くらい違うんですかね? 菜名ちゃんからしたら、俺とか会場に来ている皆さんは墓石に見えているでしょ? それだけ年が違うのに、クマとミツが自然に見えるのは、この人のみずみずしさ。この映画でたくさんの賞を取ると思う」と、また絶賛した。【村上幸将】